事故修理①

こんにちは、松澤です。

今回は1年に何度かある、交通事故によって破損してしまった造作物の改修工事を紹介します。

これは打ち合わせの時の写真ですが、現場は住宅街なのですが、単独の物損事故で、乗用車がかなりの勢いで衝突した様です。

見ての通り、改修するのはゴミステーションですが、そのコンクリート製の壁が完全に折れて壊れてしまっています。

通常コンクリート製の造作物は、車がぶつかった程度でここまで大きく壊れるものではないので、少し疑問を感じましたが、幸い運転手含め負傷者はおらず、後ろの建物の外壁もかろうじて無事でした。

それでも工事内容としては、簡単な補修では済まないので、全て撤去して作り直しになります。

2つ並んでるダストBOXも、一つは無事でしたが、もう一つは完全に歪んでしまい金網も破れているので、丸ごと交換します。

まずは、コンクリートを解体していきます。

壁部分を撤去し、土間が残った状態です。

解体を初めてすぐに気付いたのですが、壁部分の鉄筋が正しく施工されていません。通常こういう造作物なら、立上りの壁を壊しても、土間と繋がる鉄筋が残らないとおかしいのですが、それが全く残っていません。壁のコンクリートと一緒に全部簡単に抜けてしまいました。

鉄筋には「定着長さ」と言って、このように簡単に抜けない様にコンクリートに埋まってなければならない長さが決まっているのですが、それが全く足りていませんでした。

残った土間をブレーカーと言う大型の電動ピックで破壊していきます。

壁も土間も、単独で見れば鉄筋はきちんと入っていたのですが、肝心な土間と壁とが、正しくつながっていなかった為、必要以上に大きく破損してしまった様です。

今回工事してるのは、外部のゴミステーションなのでそこまで頑強さは要求されませんが、道路沿いにあるので今回の様に壁が折れて、更にそれが倒れる様な事があれば、通行人が下敷きになるなど最悪の二次被害に繋がり兼ねないので、形は同じでも、今回の様な壊れ方をしない様、鉄筋をきちんと施工していきます。

その様子は、近いうちにまた紹介します。