ブロック塀の修理

こんにちは!松澤です

今回はシーズン通して割と多い、ブロック塀の補修や交換、特に一番上の笠木と言うブロックのみの交換工事を紹介します。

札幌で勤務していたころは、今回やった様な笠木のみの交換と言うのは殆ど無かったのですが、苫小牧は土地柄どうしても海からの浜風があるため、きちんと施工されている塀でも塩害を起こしやすいようで、住宅街を歩いてるだけで、結構傷んできてる塀が目立ちます。

これが要修理な状態です。笠木のブロック自体かなり風化が進んでいて、目地も殆ど浮いてしまってます。こうなってくると、放っておいても悪くなる一方で、いずれ自然に崩れたり落下したりしてお隣に迷惑が掛かってしまったり、最悪の場合は歩行者に当たるなどのリスクも出てくるので、交換した方が良い状態です。

これは先日行った工事の写真ですが、上の写真の様な状態だったため、笠木を全て交換します。

浮いてる分笠木自体は簡単に撤去できるのですが、殆どの場合、笠木を接着していた目地のモルタルが残るので、グラインダーなどでブロックに沿って切断してから、全て奇麗に削り取ります。

今の基準で行けば、笠木を外すと通常はその下には鉄筋が入ってるハズなのですが、この塀は30年以上前のもので、基本ブロックが出てきました。

普通のブロック塀でも、使う材料はおおまかに4種類あり、基本用と鉄筋が入る様になっている横筋用、端部用のコーナーと、笠木があります。

左から基本、横筋、コーナーです。

基本ブロックだけは昔からホームセンターでも良く売られていますが、横筋用やコーナーや笠木と言ったものは、業務用の建材も充実してる店舗じゃないと無い事が多いです。

今まではざっと工事前後を紹介してただけなので、今回は工事手順を少し細かく説明していきます。

まず、このまま笠木を積んでも水が入り凍害を起こしやすいので、見えてる穴をモルタルで埋めながら積んでいきます。

「モルタル」と言うのは砂とセメントと水を混ぜたものです。混ぜる比率は、一般的にブロック積みに使うモルタルであれば、セメント1に対して砂が3の割合で調合し、水は砂の乾燥度合いなどで増減しますが、モルタルが適度な硬さになる様に水量を調整します。

使う砂は、左官砂と言う、砂の細かい粒だけになる様ふるいにかけられたものです。

左官砂もホームセンターで買えますが、DIY用には、水を加えるだけで使える最初から砂とセメントと混ざったものが売られてるので、多少の補修程度ならそちらの方が良いです。

ちなみに、配合など細かい部分は変わりますが、このモルタルに更に砂利を加えたものがコンクリートです。

まずモルタルを均一に敷いて行きます。職人は簡単にやりますが、コレが結構難しいです。

また、真っすぐに施工する為に、両端から水糸を張って基準にしてます。

次に、目地になる部分のモルタルを先に積むブロックに付けておきます。コレも職人はあっさりとやりますが、やはり難しいです。適量のモルタルを小口に載せて、落ちない様に軽く抑えておきます。

あとは、所定の場所に下のブロックと目地が合う様に置いて行きます。鉄製のハンマーなどで叩くと傷ついたり、最悪欠けたりしてしまうので、この写真の様にゴム製のハンマー等で叩いて高さを調整します。

後はひたすらこの繰り返しです。

最後にモルタルが固まる前に目地を仕上げて完了です。